接着剤について
私は金属工作が多いので金属同士の結合には半田付けが多いのですが、接着剤も使っています。
- エポキシ接着剤
金属同士を接着するには最も強力な接着剤でしょう。
この接着剤は主剤と硬化剤を使用時に混合しますが、使う直前によく混ぜ合わせることが接着力に影響します。
また、接着後は、60℃位に暖めてやると、硬化時間が短縮され、かつ、接着力も向上します。
- 硬化時間の短いタイプもありますが、接着力は劣るようです。
- 瞬間接着剤
短時間で接着できるのが瞬間接着剤です。
かなり強力に接着できるのですが、衝撃に弱いとか、周囲が白くなってしまうとかいった欠点もあります。
写真のは耐衝撃のもので、もっぱら私はこれを使用しています。
他に、低白化や、超高速、木工用等様々な種類のものが販売されています。
お徳用として、内容量の多いものが販売されています。
消費の少ない私にとっては、少ししか使っていなかったのに、後は固まって使えなくなったという、全然お得ではなかった経験があります。
- 嫌気性接着剤
嫌気性接着剤といえばネジロックとして広く使われています。
私がもっぱら使用しているのは、ネジロックではなくて、はめあい用の嫌気性接着剤です。
シャフトにパイプやギアを固定する際、圧入とか、半田付けが行われる事が多いと思います。
しかし、圧入ですと、シャフト径、穴径共に、1/1000mmオーダの管理をしなければ安定した強度は期待できません。
半田付けの場合は、なかなか中まで半田が入ってくれず、うまく付いていない事が多くあります。
その点、嫌気性接着剤ですと、精度は、1/100mmオーダで充分ですし、穴全体に接着剤が行き渡りますので安定した強度が期待できます。
10年以上前の事ですが、仕事で、圧入と嫌気性接着剤とで強度の比較テストをした事があります。
その時の結果は、平均値は圧入の方がわずかに高かったのですが、ばらつきを考えた保証値になるとほとんど変わりないということでした。
この接着剤も、接着時に60℃位に暖めた方が良いみたいです。
でも、市販されているのは50ml入りで、私が一生かかっても使いきれない量です。
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森井 義博 (morii yoshihiro)
mory@morii.jp